誰かのための家

Category:
Architecture, House
Location:
神戸市
Completion:
2019-09
Photographer:
Katsumasa Tanaka

神戸市六甲の閑静な住宅街に建つ一戸建て賃貸住宅の計画である。
通常、一戸建ての住宅であれば住み手の個性やライフスタイルが反映されることが多いが まだ見ぬ「誰か」のために設計する時、どういう手法が考えられるだろうか。
ペルソナをたてて、仮想の住人を設定することもできるが 多くの人にとって心地よく、しかしアレンジや使い方次第でその家族固有の暮らしを形作れる様なそんな作り方は考えられないだろうか。 例えば、多くの人が心地よいと感じる木陰を用意することは ある家族が木陰でピクニックをするきっかけになるのではないか。
そういう、住み手が場所を探しアレンジしていけるような、心地良さのランドスケープをつくりたいと思った。

約1200件への戸建て住宅への調査結果を分析し、一般的な南面配置とせず、南北に長い七間×二間の長方形平面で建てることで採光面を広くとる配置とした。そして、その採光面に沿って様々な生活のシーンが描けるような居場所を窓際に配置していった。
窓際の居場所は、コーナーベンチ付きの出窓であったり、出窓とセットになったアルコーブであったり、 空に開けたベンチだったり、光が入る明るい土間であったりする。
多くの暮らしのシーンによって紡ぎ出されたこれらの居場所は、新たな住まい手に対しても柔軟に対応しつつ、 個性ある暮らしのきっかけとなるのではないだろうか。

*プロデュース:株式会社W
*協力:旭化成ホームズ株式会社
*『戸建住宅における心地よさの居住後評価』その1-4 日本建築学会大会梗概集

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