武蔵新城のコワーキングスペース

Category:
Architecture, Interior, Renovation
Location:
神奈川県川崎市
Completion:
2020-10
Photographer:
Nao Takahashi

©peakstudio

「不均質の中にある豊かさ」
川崎市中原区武蔵新城にコワーキングスペースを計画した。
JR南武線武蔵新城駅の北側は、かつて、稲毛領の新しい庄として、二ヶ領用水から引き込まれた水により広く豊かな水田が広がっていた地域である。
現在の街並みは、飲食店が多く並ぶ商店街、賃貸の集合住宅、大型の分譲マンション等があるが、昔からこの地に住む地主が地域の特性や繋がりを守り、街の構造を保ってきたため、大きなチェーン店などの資本進出が少ない。
昼間人口は多い街で、今のようなリモートワークが盛んとなると、さらに街の活気が増しているように見える。ただ、都心のような仕事のしやすいカフェ等は少ない。
このコワーキングスペースが入る場所は、人通りの多い商店街の中ほどにある鉄骨造4階建ての店舗+共同住宅の2階のフロアである。今春まで地域に愛された中華料理屋とバーの2店舗が営業していたが、新しい業態への更新を行うこととなった。
私達は、さほど広くはないこの場所で、街とのつながりを感じながら、「はたらくことと暮らすこと」を豊かに、そのために、居心地の良い場所や距離感をつくりだすことを考えた。
居心地の良い場所や距離感を作り出すためには、多様性と重層性が必要になる。多様な構成を持つ、異なる要素が重なることで、その中に選択的な隙間が生まれ、それぞれの居場所が発見できると考えるからだ。また、居心地の良さの距離は、視覚的な要素が大いにある。明るさの濃淡、仕切る壁の高さと厚み、植栽の営み、街の気配の取り込みについて、複層的な重なりを検討した。

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